【ひと】アフリカルーツの弁護士 柏倉 キーサ レイラさん(25)
足は遅いです。英語は上手じゃないです。生まれも育ちも日本です。
これまで何度聞かれ、繰り返してきたことか。父は西アフリカのマリ出身、母は日本出身。小学校の同級生は無邪気な顔をして、同じ肌の色の相手には決して口にしない言葉を放つ。配膳した給食を「汚いから」と受け取ってもらえなかった日も、家で話したことはない。父が外でどんな視線にさらされて生きているか知っているのに。親に話して悲しませたくない。
そんな時は兄と2人テレビの前に座り、アニメのヒーローになりきった。憧れのヒーローたちを頭の中に住まわせ、一緒に悩んで、一緒に強くなった。そして、いつか思えるようになった。「レイラはレイラでしかない」
アニメ制作者を目指して日大…