気象庁は8日午前5時、鹿児島県霧島市に大雨特別警報を発表した。同市では、12時間雨量が観測史上1位となる495.0ミリを記録した。同市の8月の平年の月間降水量の約2倍だ。同県内では、線状降水帯が複数回発生し、土砂崩れなどによる家屋倒壊が複数件発生。そのうち姶良市では、30代女性が家屋に取り残されている可能性が高く、消防が救助活動を続けている。
気象庁は8日午後1時半に警報に切り替えた。ただ、前線は今後2~3日は同じような位置で停滞する見通しで、特に九州南部では9日にかけて再び警報級の大雨になる可能性が高いという。
鹿児島県によると、8日は霧島市と鹿児島市の約12万人に、警戒レベルが最も高い5にあたる「緊急安全確保」が出された。
同県姶良市消防本部などによると、8日午前4時45分ごろ、市内の蒲生地区で「家が倒壊し、取り残されている」と119番通報があった。母親と30代次女の2人が救助され、無事が確認されたが、30代長女と連絡が取れていないという。
県などによると、霧島市でも家屋倒壊が確認されたが、避難して無事だったという。
同市によるとトラック2台が川に転落して運転していたいずれも50代男性が病院に搬送されたが、命に別条はないという。