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2025年8月10日、国連安全保障理事会の緊急会合に出席した英国のカリウキ国連次席大使。会合は、イスラエルのネタニヤフ政権がガザ市を制圧する計画を承認したことを踏まえて開かれた=ロイター

 イスラエルのネタニヤフ首相がパレスチナ自治区ガザで大規模な作戦拡大の意向を示したことを受け、国連安全保障理事会は10日、緊急会合を開いた。安保理常任理事国の英仏が作戦拡大について「即時の再考」「方針転換」を求めたが、イスラエルは応じず、逆に、フランスなどがパレスチナを国家承認する方針を示したことを批判した。

 英仏のほか、欧州の非常任理事国デンマーク、ギリシャ、スロベニアが開催を求めていた。フランスの代表は「子どもたちが餓死し、食料を求める民間人が標的にされる姿を見るのは耐えがたい。イスラエルは国際人道法上の義務を果たさなければならない」と批判。これに対し、イスラエルの代表は「ガザを恒久的に占領する意図はなく(イスラム組織ハマスの)テロ体制からの解放だ」と反論した。さらに、フランスや英国などのパレスチナ国家承認の動きが「(ハマスを増長させることで)交渉によって平和を実現するのを難しくしている」と主張した。

 米国の代表もイスラエルに歩…

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