Smiley face
写真・図版
決議を可決した埼玉県鶴ケ島市議会=2025年8月4日、永沼仁撮影

 埼玉県鶴ケ島市議会が今月、SNSを中心に「外国人差別反対」と発信してきた女性市議に対し、市議の肩書を使った発信の自粛を求める決議を可決した。定数18の地方議会が、議員の言論活動の制限にもつながりかねない異例の決議を決めた背景には何があったのか。

  • SNSで「差別反対」発信、市議に自粛要請決議 埼玉県鶴ケ島市議会

 鶴ケ島市は県のほぼ中央に位置する人口約7万人のベッドタウン。決議の対象となった福島恵美市議(44)は市内で生まれ育ち、2023年にあった市議選で827票を得て無所属で初当選した。市議18人のうち女性は3人で、福島市議は2番目に若い。

 福島市議はX(旧ツイッター)やYouTubeで鶴ケ島市議であることを明記した上で、クルド人をはじめとする外国人差別に反対し、ヘイトスピーチの現場で抗議する様子などを積極的に発信してきた。

「クルド人の祭りに参加したと発信した直後から」

 そんな活動を快く思わない一…

共有