三重県伊賀市上野丸之内の伊賀流忍者博物館で忍者ショーを披露する「伊賀忍者特殊軍団 阿修羅」に今春、新人の「くノ一」がデビューした。普段は東京の大学生。卒業後は伊賀に移住し、「海外でショーを」と夢を膨らませる。
最高気温が37度を超えた4日の午後3時、この日3回目のショーが始まった。鎌2丁を両手で巧みに回転させたり、伊賀の伝統工芸「くみひも」を投げ縄のように操って敵をとらえたり、何度もバク転したり。くノ一役の小林由愛(ゆめ)さん(19)のきびきびした動きに70人を超す観客が歓声を上げた。「東京で部屋のエアコンをかけず練習してました。(熱中症対策に)睡眠を9時間以上とるようにしてます」
自宅は東京都国立市。明治大情報コミュニケーション学部で学ぶ2年生だ。小学4年で器械体操を始め、中学と高校でアクションスクールに通った。高校3年の時にオーストラリアに短期留学し、忍者のアクションを披露すると、「アニメでしか知られていないので、リアルな姿がとっても受けた」。海外でショーをすることが夢になった。
高校の時、後方宙返りの様子をSNSに毎日投稿していた。ある時、ダイレクトメールが届いた。「夏休みに見学に来ませんか」。阿修羅のメンバーからだった。
阿修羅も伊賀市もよく知らな…