東北電力は19日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機について、原子炉を21日ごろから停止すると発表した。原子炉格納容器内の水素濃度を検出する機器2台に不具合が見つかり、交換作業をするため。原発を停止するのは昨年12月の営業運転再開以降で初めて。
東北電によると、同容器内の検出器4台のうち、5月と6月に1台が異常値を示す不具合が起きた。残る2台で監視ができたため、影響はないとして運転を続けた。
不具合の原因は不明で、2026年1月の定期検査で点検する予定だったが、万全を期すため予定を前倒しして4台全てを交換する。原子炉の停止から再起動までは10日ほどを見込むという。
検出器は新規制基準に基づき、安全工事の過程で24年4月に設置。他の原発で同様の事象は把握していない。交換する新しい4台は、不具合が起きたものと同じ設計のもので、東北電は「速やかに調達できることを重視した」と説明する。