《なぜ死んだのなぜ死んだの。(中略)お父さん私はほんとにほんとにくやしくてたまらない》
1946年2月、14歳だった少女は父の戦死を知り、日記にこう記すと、その1カ月後に病死した。
80年前の姉の「生きた証し」を、いまの子どもたちに伝えようと、神奈川県逗子市の本村春美さん(86)は昨夏、この日記を孫のまりささん(26)とともに1冊の本にまとめた。
日記は終戦直後の1945年9月5日から翌年2月25日までの約半年分。当時、一家は佐賀県に住んでおり、本村さんの姉・絹子さんは女学校2年生だった。
初めは、教育方針の転換への不安や反米感情が書き記されている。
《今日の新聞に私はくやしく…