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市況

 22日の東京債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが上昇(債券価格は下落)し、一時、前日終値より0.010%幅高い1.615%をつけた。2008年10月以来、約17年ぶりの高水準となった。背景には、日本銀行による利上げが近いとの観測があるとみられる。

 長期金利はこのところ上昇傾向にある。15日発表の4~6月期の国内総生産(GDP)が市場予想を上回り、景気減速に対する懸念が後退。株高の流れもあり、日銀が利上げできる環境が整いつつあるとの見方がある。

 りそなアセットマネジメントの藤原貴志氏は「GDPが悪くなく、日銀による利上げへの期待を後押ししている」と指摘。さらに、償還までの期間が10年を超える超長期国債が、買い手不足や財政悪化への懸念を背景に上がっているため、「悪い意味で10年物の金利もつられて上昇している」とみる。

 22日の東京株式市場で日経平均は前日終値より19円高い4万2629円81銭で取引を始めた。その後は下落に転じる場面もあり、売り買いが交錯している。

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