山形市で23日に開かれた第48回全日本おかあさんコーラス全国大会(全日本合唱連盟・朝日新聞社主催、キユーピー協賛)で、鹿児島県内から出場した女声合唱団さつま。その中で、団員歴50年あまりになる最高齢の椎葉康子さん(92)の姿があった。
椎葉さんの合唱との出会いは戦中の頃。小学生のときに「兵隊さんの慰問をして回ってた」のがきっかけだった。「1人では上手に歌えなくても、みんなで合わせるときれいな響きになる」との魅力を感じた。終戦後、合唱部ができると入部。大人になっても歌を続け、1970年代に女声合唱団さつまが結成した当初からメンバーに加わり活動してきた。
年を重ねて迷う 「私はソプラノを続けていいのか」
80年近く合唱を続けたのは「好きだから」。今では生きがいだが、「歩けなくなったら舞台には立たない」との覚悟もよぎる。この日も本番前後の移動で時折、団のメンバーの手を借りながらホール内を歩いた。
団では最も高音域でのどを酷…