東京都品川区は10月1日から、同性カップルの住民票の「続柄」欄を、異性間の事実婚と同じ「夫・妻(未届)」と表記できるようにする。昨年末、都内10区長で政府に要望していたが、進展がないことから独自に導入することにしたという。
区が8月25日の区議会区民委員会で報告した。鳥取県倉吉市、長崎県大村市、東京都世田谷区など全国十数の自治体が同様の対応をしている。
品川区は2024年4月、「ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例」を施行。12月には10区長で政府に対し、社会保障制度の改正や、住民票の「続柄」欄に新たな表記を設定することなどを求めた。しかし、半年以上経っても政府に動きがないことから、区独自で運用を始めることにした。政府の動きを促す狙いもあるという。
森沢恭子区長は朝日新聞の取材に「本来は国が全国一律の制度として取り組むべきもの。事態が動かないなか、ジェンダーによって生きづらさを感じる人がいる社会を変えるために、一石を投じたい。導入自治体が少しずつ増えていくといい」と話した。
また、区は災害時に遺族らへ…