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 「3年続けてお参りすれば、金に不自由はさせますまい」。こんな言い伝えのある神社が、霊域と名高い宮城県石巻市の島・金華山(きんかさん)にある。

 太平洋沿いの牡鹿(おしか)半島南部にある鮎川港から、船で約15分。島と空をつなぐようにかかる雲、うっそうとした木々。「神の使い」とされる野生の鹿が草をはみ、穏やかな時が流れる。神聖な空気に、思わず背筋が伸びる。

写真・図版
金華山黄金山神社に現れた「神の使い」とされる野生の鹿=2025年8月12日、宮城県石巻市、筋野健太撮影

【撮影ワンポイント】金華山黄金山神社

 取材当日は天候が悪く、荒波のなか小型船で出港。海に浮かぶ金華山は黒い雨雲にすっぽりと覆われていた。神社の境内を撮影したが、満足のいく写真が撮れず屋根の下で作戦を練った。すると雨があがり、鹿がぞろぞろと登ってきた。鳥居が背景になる場所に先回りし、「(写真の)神の使い」に感謝しながら撮影した。(筋野健太)

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もっと運気を上げるには・・・

 石造りの大鳥居をくぐり、急勾配の参道を登った先に、金華山黄金山(こがねやま)神社がある。750年、日本で最初の産金を祝って創建。金をつかさどる金山毘古神(かなやまひこのかみ)と金山毘賣神(かなやまひめのかみ)などを奉る。お金にまつわる恩恵を受けられるとの言い伝えから、全国から参拝客が訪れるパワースポットだ。宿泊施設も併設しており、50年近く通う人もいるという。

 八角形の建築が目を引く弁財…

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