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プノンペンで開かれた野党・キャンドルライト党の選挙集会=2022年6月3日、宋光祐撮影
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 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は3日、日本でカンボジアの政権批判をした複数の在日カンボジア人が、カンボジア当局から嫌がらせを受けたとする報告書を発表した。HRWは「活動家や野党党員に対する弾圧は日本を含む海外に暮らすカンボジア人にも広がっている」と指摘する。

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 HRWは今年4~7月、キャンドルライト党などカンボジアの野党を支持する集会に参加したり、オンライン上で与党を批判したりしたことがある23人の在日カンボジア人に聞き取り調査をした。そのうちの大多数が、警察や軍高官らからカンボジアで暮らす家族が圧力を受けたと証言したという。

 報告書によると、カンボジア出身の男性は、カンボジアに住んでいた時に労働者の権利や環境問題に関する抗議活動に参加し、警察から二度と参加しないよう警告を受けていた。日本に移住後の2021年に日本で抗議活動に参加。すると、カンボジアに住む親戚のもとを警察が訪れ、男性にこれ以上抗議活動に参加しないようにと伝えたという。

本人不在で有罪判決が下されたケースも

 別の女性は14年にカンボジ…

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