銃刀法で規制されている拳銃と同じ殺傷能力を持った「おもちゃ」の拳銃を輸入したとして、埼玉県警は11日、埼玉県越谷市の自営業の男(53)を銃刀法違反の疑いでさいたま地検に書類送検し、発表した。男は「違法な銃だとは思わなかった」と容疑を一部否認しているという。
組織犯罪対策1課によると、男は氏名不詳者らと共謀し、5月24日(現地時間)、中国から回転弾倉式拳銃1丁を入れた国際宅配貨物1個を自宅宛てに発送し、26日に関西空港に到着させて輸入した疑いがある。
同課によると、拳銃はプラスチック製。男は中国製の商品を扱うインターネット通販サイトで注文したという。金属製の弾丸を入れれば殺傷能力を持つといい、国内で流通が確認されている、殺傷能力がある17種類の「おもちゃ」の拳銃のうちの1種類だった。薬莢(やっきょう)18個や弾頭32個も見つかったという。
6月4日に東京税関から発見の連絡を受けて発覚した。
殺傷能力のある「おもちゃ」の拳銃をめぐっては、2022年6月にネット通販での出品が確認され、国内での流通が発覚していた。
さらに今年に入り、新たに殺傷能力のある別の型の「おもちゃ」の拳銃が見つかり、県警は年内を期限に警察署に届けるよう呼びかけている。県内ではゲームセンターのクレーンゲームなどの景品として約1600丁が流通しており、約900丁を回収したという。