Z世代の若者らによる政府への抗議デモで首相が辞任し、閣僚が避難して不在となっているネパールで、暫定政権の発足に向けた議論が始まっている。9日から軍幹部と若者の代表が意見交換を続けているが、暫定政権のリーダーを誰にするか、若者側の意見が割れている模様だ。一方、一連のデモによる死者は11日までに31人に達した。けが人は約1千人に上る。
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「私たちも協議の中に入れてくれ」「中に入っているのは私たちの代表じゃない。私たちも代表だ」
首都カトマンズ中心部では11日、軍司令部前の路上に「Z世代」を名乗る若者たちが集まって気勢を上げた。
千人ほどはいるだろうか。次々と登壇してマイクを握り、不規則発言をして、引きずり下ろされる人もいる。
「司令部内で軍トップとZ世代の代表が会談している」と地元メディアは報じるが、集まった若者たちには、その「代表」が誰なのか、名前すら分からないという。
集団を軍部隊が遠巻きにし、さらにその後ろの路上では、別の若者グループが意中のリーダーの名前を連呼して練り歩いている。
地元英字紙カトマンズ・ポストによると、ネット上では10日、暫定政権の指導者に誰を推すかを問う投票が行われ、7711人の若者が参加。反汚職で知られる元最高裁長官のスシラ・カルキ氏が最多の3832人の支持を得た。法律専門家のラストラ・ビモチャン・ティミルシナ氏(2021人)、技師で政治家のサガル・ダカル氏(1098人)らが続いた。
複数の若者グループ 割れる意見
ただ、Z世代の代表とされる…