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米国戦に先発した日本の末吉良丞=沖縄セルラースタジアム那覇

 野球のU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)第7日は11日、沖縄セルラースタジアム那覇などで上位6チームによる決勝ラウンド(R)が始まった。1次リーグ(L)でA組1位だった高校日本代表はB組1位のアメリカを6―2で下し、開幕から6連勝。決勝Rでは1次Lで同組だったチームとの戦績が持ち越されるため、日本は通算成績を3勝0敗とした。

 日本は1点を追う七回に横山悠(山梨学院)の適時打で追いつくと、延長の八回無死満塁から岡部飛雄馬(福井・敦賀気比)が3点適時二塁打を放ち、勝ち越した。

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 米国との全勝対決で日本の先発を任されたのは、甲子園優勝左腕の末吉良丞(沖縄尚学)だった。

 先頭打者にストレートの四球を出し、1死一、二塁のピンチに。だが、ポーカーフェースなマウンドさばきがこの2年生の強みだ。得意のスライダーで見逃し三振を奪うと、後続を143キロ直球で右飛に打ち取った。

 日本は一回表の攻撃で三者凡退に終わっていた。身長188センチの相手左腕が150キロ超の速球を連発。米国に傾きかけていた試合の流れを食い止めた。

 二回以降は投球術が光った。走者なしでもクイックを織り交ぜ、鋭く落ちるスライダーと140キロ中盤の直球で相手を圧倒。五回途中まで米国打線を無安打に抑え、マウンドを味方に託した。「自分は元々尻上がりなので」

 ベンチ入りメンバーのなかで唯一の2年生は6日の韓国戦でも先発し、4回2失点。この日も好投で先発の役割を果たし、「体の大きくて振りも強い相手に自分のまっすぐで押し込むことができた」。自信を深めるマウンドになった。

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