Z世代の若者らによる政府への抗議デモで首相が退任したネパールで現地時間12日夜、元最高裁判所長官のスシラ・カルキ氏が暫定政権の首相に就いたと、地元英字紙カトマンズ・ポストが伝えた。大統領府でポーデル大統領が宣誓式を執り行った。暫定政権は今後6カ月以内に選挙を実施し、次期政権に権力を移行する。
報道によると、大統領府は近く、閣僚も発表されるとしている。また、カルキ氏の宣誓後に開く初の閣議では、Z世代の代表らが求めていた議会の解散が提案される見通しという。
ネパールでは8日から、Z世代の若者を中心とする政府への抗議デモが激化し、議会の建物や政治家の自宅が放火されるなどの混乱が続いた。現地報道によると、デモによる死者は12日までに警官3人を含め計51人に上る。非常事態を招いたとして、オリ前首相は9日に辞任を表明。閣僚が相次ぎ避難し、政治空白が続いていた。
暫定首相に就任する見通しの…