田中希実(女子1500メートル、5000メートル日本記録保持者)
世界選手権の直前合宿は、飛驒御嶽高原(岐阜県)の標高1700メートルのエリアで2週間ほど過ごしました。
最後の4日間は少し標高が低い1400メートルの白樺湖(長野県)へ。トラックでの練習はさらに低い場所で行い、暑さに慣れて実戦に備えました。世界大会の前にこのような調整をするのは初めてです。
今年は6月以降、大会以外のほとんどの時間を高地で過ごしました。低酸素の場所に長期滞在し、持久力の向上につながる体内のミトコンドリアやヘモグロビンの量を増やす狙いがあります。
私は小学生の時から母の練習に付いて御嶽で走っていました。高地への抵抗感はありません。高地へ行く度に心肺機能が上がってきている実感があります。
今年は現状、思い描いたシーズンになったとは言えません。
陸上を始めてから昨年までは…