うたをよむ 村上鞆彦
朝日新聞歌壇俳壇面のコラム「うたをよむ」は、8月下旬に松山市であった俳句甲子園全国大会についてです。
八月二十二日から二十四日まで、松山市で第二十八回俳句甲子園全国大会が開かれ、私も審査員として参加した。三十二チームが俳句の出来栄えやディベートを競い合い、神奈川県立横浜翠嵐高等学校が初優勝を果たした。
個人賞は学習院女子高等科二年・本間まどかさんの句が最優秀賞に選ばれた。
天に地に鶺鴒(せきれい)の尾の触れずあり
鶺鴒の尾の上下動を格調高い措辞で大らかに詠み切ったことが評価された。
この最優秀賞の選考会は、大…