福岡市内の住宅地の地価上昇が続いている。なかでも目立つのが、再開発が進む九州大学のキャンパス跡地。福岡市中心部に東京ドーム約10個分の「更地」ができ、分譲住宅や病院が整備されるほか、AIなどの最新技術を活用した新たなまちづくりが計画されている。専門家は「再開発への期待が高まり、不動産取引は活発化している」とみる。
16日に福岡県が発表した基準地価(7月1日時点)で福岡市の住宅地の地価上昇率は7.2%で、東京23区に次ぐ全国2位の高さだった。上昇率が13.3%と県内トップだったのが、「福岡市東区箱崎3丁目」の調査地点。地下鉄・貝塚線の箱崎九大前駅から徒歩2分で、繁華街がある天神まで最短10分で行ける。地価は1平方メートルあたり34万円(前年30万)だった。
「九大跡地」で進む、大規模再開発
高い上昇率を支えるのが、近接地域の「九州大学箱崎キャンパス跡地」で進む大規模再開発だ。
再開発の全体規模は、東京ドーム約10個分の約50ヘクタール。このうち約30ヘクタールについて、住友商事やJR九州など8社のグループが再開発を担う。大都市圏でこの規模の土地が空くことはまれという。
計画案のコンセプトは「世界…