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西日本鉄道の林田浩一社長=2025年9月17日、福岡市中央区、江口悟撮影

 西日本鉄道は17日、鉄道の上限運賃の引き上げを国土交通相に申請した。定期を含めた全体の改定率は12.4%で、現行170円の初乗りは180円になる。来年4月に実施予定で、上限運賃引き上げは消費増税への対応を除くと1997年以来となる。

 対象路線は、天神大牟田線(太宰府線・甘木線を含む)、貝塚線の全線。改定率は普通運賃が11.1%で、定期は通勤15.6%、通学9.0%。通学定期の改定率は「家計への負担に配慮し、低くした」としている。

 同社は17日の記者会見で、値上げによる増収の見通しを年間23億円と説明。値上げの理由に、安全・安定輸送の確保やサービス向上に向けた設備投資、人材確保のための人件費の増加などを挙げた。

 林田浩一社長は「コロナでなかなか設備投資ができず、何とか維持してきたが、安全は何ものにも代えられない。投資を捻出する意味合いで、お客さまにもご理解いただければ」などと話した。

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