満州事変の発端となった柳条湖事件の発生から94年となる18日、事件現場に近い中国遼寧省瀋陽市の「九・一八歴史博物館」で記念式典が開かれた。今年は中国政府が「抗日戦争勝利80年」と位置づけた年で、旧日本軍の731部隊(関東軍防疫給水部)を題材にした映画「731」が公開されることもあり、日本側は反日感情が高まるとして警戒している。
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国営中央テレビ(CCTV)が式典の様子を中継で伝えた。最高指導部メンバーの同式典の参列は確認されなかった。同館の敷地内では午前9時18分に「国の恥を忘れるな」と書かれた鐘がつかれ、サイレンと車のクラクションが鳴り響いた。
博物館周辺の道路は封鎖され、広範囲にわたって厳重な警戒態勢が敷かれた。交通規制の外には国旗をもった市民が集まり、中国東部の江蘇省からわざわざ式典を見ようと訪れた人もいた。
瀋陽市内を走るタクシーの広告には「国の恥を忘れるな」などと表示され、バス停にも「歴史を心に刻み、先人をしのび、平和を重んじ、未来を切り拓こう」といったメッセージが掲示された。
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