Smiley face
写真・図版
支出目的の欄に「労務費」と記載されている林芳正総務相の陣営の選挙運動費用収支報告書=日吉健吾撮影(画像の一部を黒塗りにしています)

 選挙のポスター貼りなどの「機械的な労務」を担う人に候補者の陣営が報酬を支払うことは、公職選挙法で認められている。一方、こうした名目での支払いが、実際には選挙運動の対価だったとみなされ、運動員買収の罪に問われる例もあった。支出が認められる「労務費」とは。

  • 林芳正総務相に運動員買収疑いの報道 林氏側「法的に問題ない支出」
  • 「労務せず報酬もない」証言 林総務相陣営「労務費」支払先 昨秋衆院選

 6日発売の週刊文春は、昨秋の衆院選期間中に林芳正総務相の陣営が運動員買収をした疑いがある、と報道。複数の人が労務をせずに報酬を受け取ったなどと証言しており、選挙運動の対価だった疑いがあると指摘した。ただ、林氏は7日、「機械的な労務」に対する「公職選挙法上問題のない支出」との見解を示した。

 公選法は、選挙運動に関係する人を「選挙運動に従事する者」と「選挙運動のために使用する労務者」に分け、原則として労務者にのみ報酬の支払いを認めている。労務者が担うことができるのが、林氏が言う「機械的な労務」だ。

 朝日新聞が選挙運動費用収支報告書に記載された人に取材すると、大半がポスター貼りなどの労務の対価として報酬を受け取ったと答えた。ただ、その中には、こうした業務ではなく、候補者が地区を回る時のルートづくりを担ったと語る人や、ポスターの見回りのほかに選挙カーの先導車に乗って手を振ったと話す人もいた。

 林総務相が選挙管理委員会に約270人に約316万円支払ったとして報告した「労務費」に注目が集まっています。過去の裁判例をひもとき、労務費としての支出が認められる「線引き」について探りました。

 どこまでが支払いが認められ…

Share.