9日午前9時5分ごろ、名古屋市西区五才美町の住宅建設現場で、作業中のクレーン車が横転した。西署などによると、倒れる際にアームが近くの住宅などにぶつかったほか、電線に引っかかり、電柱が傾いた。中部電力によると、この事故で周辺の約1770戸が一時停電した。けが人はいなかった。
現場では、クレーン車のアームが高齢者施設の屋根に倒れかかり、電柱が根元から折れていた。横転の瞬間を見たという近隣住民の男性(73)は「たばこを吸おうと外に出たら、ドワーっとすごい煙が上がるのが見えた」。同時に「ドーン」という音もしたという。別の女性(49)は「普段聞かない音だった。電気がつかず冷蔵庫が心配」と話した。
現場を管理していた住宅施工会社「トヨタホーム愛知」(名古屋市)は「ご迷惑をおかけした皆様にお詫び申し上げるとともに、復旧作業に全力を尽くしていく」とコメントを出した。
現場は、名古屋市営地下鉄鶴舞線・庄内緑地公園駅から北に約500メートルの住宅街。(松本敏博、川西めいこ)