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【動画】Aストーリーズ 富士山 活かす×のこす

富士山 活かす×のこす ―ボルネオから探る― (5)

 たくさんの外国人観光客が、赤い大鳥居を背に何度もシャッターを切っていた。

 山梨県富士吉田市内にある北口本宮冨士浅間神社。毎年8月下旬に富士山の山じまいを告げる「吉田の火祭り」が行われる。日本三奇祭のひとつとされる。

 重要文化財の本殿を見上げ、記念写真を撮る姿を見ながら、歩き始めた。

写真・図版
北口本宮冨士浅間神社の大鳥居。かつてはここが山頂を目指す人々の玄関口だった=2026年5月30日午前11時20分、山梨県富士吉田市、斎藤健一郎撮影

 富士山頂を目指すわけではない。

 江戸時代からの参詣(さんけい)道の起点、標高864メートルから登り始める。富士山に毎年のように登り続けて16回になる私だが、5合目からではなく、ふもとから歩くのは初めてだ。

 マレーシア・ボルネオ島北部のキナバル山では、山頂だけに価値を集めない考え方が貫かれていた。

 では、富士山のふもとには、なにがあるのか。

ボルネオ島・キナバル山のふもとには、観光客を魅了する豊かな自然資源がありました。富士山のふもとをスローハイクし、頂上だけではない富士山の別の魅力を探りました。

  • 【連載初回】富士山の常識を覆したキナバル山 日本から4千kmの島が変化の原点

細るかつての登山文化

 足元のアスファルトは、やがて土に変わった。人ひとりが通れるほどの細いトレイル(散策路)が森の奥へ続く。

 富士山頂はうっそうとした木々に隠れて見えない。他にハイカーの姿もない。同じ山とは思えない静けさの中で、この山の裾野の大きさを知る。

 歩き始める前、富士山の山梨県側、富士吉田市役所の「富士山課」を訪ねていた。

 世界遺産課でも観光課でもな…

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