
現場へ! 「最期はおうちで」の病院(5)
東京の新宿区にある「東京女子医科大学病院」。1日に3千人ほどの患者が訪れ、ベッドの数は1100床を超える。日本有数の大病院だ。
役割は、高度な急性期治療を集中的におこなうこと。多くの患者が控えている。だから、入院期間は10日ほどにしている。
ただ、退院しても治療が終わるわけではない。治療をつづける療養場所の確保など、さまざまな調整が必要だ。
その調整を「入退院支援室」が担う。看護師長の内田邦子(51)は言う。
「『おうちにかえろう。病院』は、引き受けを相談したら断らない唯一無二の病院。心強い味方です」
小林美奈子(52)、原美紗子(42)ら支援室の看護師たちは、病棟で患者や家族に寄り添っている。
療養先が自分に合わないかも、自分の病気はこれからどうなるの?
そう患者が悩む姿を、見てきた。2人は口をそろえる。「患者さんが安心して次を踏み出せる場所が、ほしい。せめて東京23区にくまなくほしい。ですが……」
医療ニーズ、ますます高まる
2025年問題、が叫ばれてきた。団塊の世代が75歳をむかえて次々に患者になる。そのため、医療や介護の世界に激震が走る、というのだ。
病院に患者が次々にやってきて病床が回らなくなるのでは、と言われてきた。
昨年、問題は表面化しなかった。なぜか。多くが元気でいらした、ということだ。すばらしいことだ。
だが、時の流れとともに、元気だった方の医療ニーズが高まる。おうち病院をつくった安井佑(46)は言う。
「危機は迫っています」
だからこそ、今のうちにしな…






