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新宿・歌舞伎町の居酒屋で語り合う吉岡忍さん(右)と藤原ヒロシさん=10月13日、後藤洋平撮影
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記者コラム「多事奏論」 編集委員・後藤洋平

 この二人が、知り合いだったとは。

 ノンフィクション作家の吉岡忍さん(78)と、ファッションや音楽で活躍する藤原ヒロシさん(62)。約四半世紀ぶりの再会に同席した。場所は吉岡さん行きつけの新宿・歌舞伎町の居酒屋だ。

 吉岡さんは日航ジャンボ機墜落事故を描いた「墜落の夏」など、事件の背後にある社会を描き、日本ペンクラブ会長も務めた。一方、藤原さんはクラブ音楽を日本に広め、1990年代に「裏原宿」の文化を築いた第一人者で、高級ファッションとも結びつけた先駆者である。

 二人のファン層は、あまり重ならないのではないか。私は学生時代から吉岡さんの著作と藤原さんの音楽や服に影響を受けたが、接点は想像もしなかった。

 私と吉岡さんは衛星放送の番組審査員で知り合った。3年前、藤原さんの記事を書いた際、「実は以前親交があったんだ」と連絡をいただいた。今年9月、藤原さんにその話をすると「ぜひお会いしたい」。こうして再会が実現した。

 二人の出会いは90年代後半。NHKの裏原宿取材で吉岡さんが藤原さんを訪ねた。しばらく交流し、その後は長く会わずとも互いの仕事への関心は続いた。

 藤原さんは自身の歩みをたどった本「丘の上のパンク」を制作する際、編集者の川勝正幸さんに、吉岡さんの「M/世界の、憂鬱(ゆううつ)な先端」を渡して「こんな風に書いて」と頼んだという。「個人史と時代を重ねたかった」と藤原さん。「事件っていうのはファッションと同じ。時代から噴き出してくるもんだ」との、吉岡さんの言葉が重なった。

藤原の「デモの中にファッションを見ていた?」の問いに、吉岡は即答

 話題は学生運動へ。吉岡さん…

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