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オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)で2022年9月26日、裁判に臨むカーン主任検察官=ロイター
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 パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の検察局は20日、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント国防相、イスラム組織ハマスの幹部らに戦争犯罪や人道に対する犯罪の容疑で逮捕状を請求したと発表した。今後、ICCの予審裁判部が審理し、逮捕状を発行するか判断する。

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 ICC検察局の発表によると、ネタニヤフ氏とガラント氏はガザで意図的に市民に対する攻撃を指示した行為や、検問所の閉鎖などで人道支援物資の提供を妨害し、市民に飢餓を引き起こした行為に責任があるとしている。

 ICCはまた、ハマス最高指導者のハニヤ政治局長、ハマスのガザでの最高指導者シンワル氏ら幹部3人にも戦争犯罪などの容疑で逮捕状を請求した。昨年10月7日のイスラエルへの越境攻撃を指示し、イスラエルの民間人を殺害した行為に責任があるとしている。

 検察局のカーン主任検察官は声明で「イスラエルは国民を守るために行動を起こす権利がある。しかし、この権利は国際人道法を順守する義務を免除するものではない」と述べ、「いかなる軍事目標を持っていたとしても、民間人の死、飢餓、多大な苦痛、身体や健康への重傷を意図的に引き起こすことは犯罪である」とした。

 パレスチナは2015年にI…

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