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3メガバンクの看板=東京都内
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 銀行や保険会社が「金利のある世界」に向けて動き始めた。日本銀行が3月に大規模な金融緩和を転換して17年ぶりの利上げに踏み切ったためだ。追加利上げの時期が次の焦点となるなか、消費者にとっては、預金金利や保険商品の利率が上がる恩恵がある一方で、住宅ローン金利の上昇といった負担増につながる側面もある。

 住信SBIネット銀行は今月1日から、変動型の住宅ローン金利の基準となる短期プライムレート(短プラ)を0.10%幅引き上げ、年1.775%とした。短プラは1年以内の貸し出しに関わる金利で、各行が独自に定める。日銀による低金利政策が続く中で、低い水準で維持されていた。住信SBIが短プラを引き上げるのは、2007年に営業を始めてから初めてだ。

 住信SBIの住宅ローンの累計貸出額は10兆円を超え、顧客の9割以上が変動型を選ぶ。5月の変動型の基準金利は2.875%。勤務先や収入によって受けられる最優遇金利は0.298%と、業界でも低い水準だ。今回の短プラ引き上げが反映されるのは、来年1月になるという。

 三菱UFJ、三井住友、みず…

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