2025年大阪・関西万博にパビリオンを出展する人材サービス大手のパソナグループは、スタッフが使う無線機器と、お年寄りや外国人向けのレシーバーに「軟骨伝導」のイヤホンを採用する。軟骨伝導の仕組みは、奈良県立医科大学の細井裕司学長が発見した。「関西発」のイヤホンを万博で多くの人に体験してもらい、普及にはずみをつけるのがねらいだ。
軟骨伝導は、耳の軟骨に振動を与えることで音を伝える。この仕組みを使ったイヤホンの先端は小さな球形で、中に振動を起こす部品が入っている。音が出る穴はない。
軟骨伝導の強みは、耳をふさがないため、外の音も聞こえることだ。また、軟骨の振動で耳の中で音ができる仕組みのため、音量を上げなくてもよく聞こえ、大きな音を聞き続けることによる難聴を防げるという。
既に使われている「骨（こつ…
