神奈川県藤沢市の県立湘南台高校で4月、新年度のクラスの集合写真を撮影する際、髪にエクステンション(付け毛)をしていた女子生徒が外されていたことが27日、わかった。同校は校則で「頭髪に手を加えない」と定めているためだが、生徒は前年度の担任に許可を受けた認識でいたという。
同校は「教員間の情報共有がなされず、生徒・保護者に不快な思いをさせたことについては配慮が足りなかった」として、再撮影に向けて日程を調整している。
荻野賢副校長によると、写真は教職員の指導用に例年撮影している内部資料で、4月9日に全クラスで撮影した。女子生徒がエクステを付けていたことから、担任が外すように促したが、自力では外せないタイプだったため、集合写真に入らないよう指示した。
校則には「パーマ、染色、脱色など頭髪に手を加えない」との規定があるが、生徒は春休み前の3月、校外でのクラブ活動に必要だったため、エクステが該当するか当時の担任に相談し、「構わないんじゃないか」と言われていたという。
その後、保護者から問い合わせがあり、学校側は経緯を説明。情報共有の不備について謝罪し、再撮影を約束して納得を得たという。
ただ、校則に沿った指導自体は当然とし、卒業アルバムの写真などでも、全員が規則を守れるまで繰り返し撮影しているという。
県教育委員会学校支援課は、頭髪指導については「指導の範囲内」とする一方、「教員間の意思疎通が不徹底で、生徒への説明も丁寧さに欠けていた」として、学校に是正を求めた。(足立朋子、増田勇介)