「どやさ」が、もう聞けない。
女性漫才コンビ「今いくよ・くるよ」の今くるよさんが5月27日、亡くなった。76歳だった。
赤やピンクのカラフルな衣装に、体を張った掛け合い。演芸評論家の相羽秋夫さん(82)は「芸人としてのおなかがしっかりした漫才師だった」と語る。
演芸評論家相羽秋夫さん「テレビの申し子」
聞かせる漫才でなく、見せる漫才を作り出した人です。
派手な衣装で、前に出るだけで目立つ。ウエストを緩めにつくり、ずり上げて、しゃべる前に笑いを取る。
ラジオでなくテレビ時代の芸人の申し子といえます。
あのいでたちは、モノクロじゃない。カラーテレビにこそ映える。理屈でない笑いの取り方をよく分かっていました。
女性コンビ続かぬ時代
「どやさ」のギャグもそう。
(笑いの文脈を理解していない)子どもにも好かれる。そして(時と場所を選ばず)いつでも使える。長く生きるギャグというのはそういうものです。
下積みも長い芸人でした。
売れてもずっと頭の低い芸人だったくるよさん。誰に対しても偉ぶらなかったのはなぜだったのでしょうか。インパクトあふれる衣装の背景にも迫ります。
当時、女性コンビは売れるま…