新NISAのイロハ⑥完
これまで5回にわたり、ファイナンシャルプランナーの植田英三郎さんから新NISAの基礎を学んできました。兵庫県内の読者からは、こんな質問が寄せられました。「高齢の親が金融機関で新NISAを薦められたのですが、高齢者が始めるメリットはありますか」。この質問をもとに、今回は高齢者の資産運用について考えます。
- 【連載初回】今こそ聞きたい新NISAの基礎 老後への備え、専門家が解説します
――高齢者が新NISAを始めるメリット、デメリットはありますか
結論から言うと、資金に余裕がある高齢者が新NISAを始めるメリットはあります。もちろん、年齢を問わず、投資にはリスクがつきもので、自己責任が原則ですが。
株式、投資信託、債券などの金融資産を新NISA口座で保有している場合は、配当金や分配金、売却益に課税されないメリットがあります。
ただし、新NISA口座に移せるのは合計1800万円、年間最大360万円までです。
デメリットといえば、口座開設に手間がかかることぐらいでしょうか。
――新NISAは「長期」「積み立て」「分散」が重要だと教わりました。高齢者は長期保有が難しいのでは……
いやいや、今や人生100年…