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新設された高度生殖医療センターに導入された受精卵観察システム=同センター提供
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 不妊治療を受ける夫婦が増加傾向にあり、高度な設備の導入が全国各地で進められている。出生率が全国平均を下回ってきた奈良県では今年度、様々な治療の「県内完結」をめざすという新たな拠点が始動した。

 内視鏡下手術と体外受精を組み合わせた「ハイブリッド診療」、受精卵の段階で遺伝子を調べ、異常のないものを子宮に戻す「着床前診断」――。

 4月に運用が始まった橿原市の県立医科大付属病院「高度生殖医療センター」では、県内で初めて受けられるようになった治療法が数多くある。

 センター長の吉川公彦・院長は「県内の生殖医療はやはり限界があると感じていた。院として最大の努力をして施設を整えた」と語る。

 県内の昨年の出生数は731…

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