モニターに映るアバター(分身)を遠隔地にいる人やAIが動かして接客、応対する場面が、くらしの中で広がっている。観光バスやコンビニ、保険会社や裁判の手続きで。アバターの操作が簡単になったことに加え、働き手不足が強まったことが背景にある。リアルの接客にはない利点もある。
「大垣市は水の都として知られ、市内の各所に井戸が湧き出ております」。東海3県などで観光バスを運行する名阪近鉄バス(名古屋市)。大垣市内をめぐる車内のモニターからバスガイドのアバターが乗客に話しかけた。「中の人」は、本社にいるガイド経験者らだ。GPS(全地球測位システム)でバスの位置を確かめ、車中の様子をZoomで見ながら、その場に合わせて案内する。
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バスガイドのなり手不足が深刻化することを見越して2022年に導入した。いまは観光用の1台で使っているが、今後広げる予定だ。
福岡空港ターミナルビルの端…