首都圏や関西圏などの小中学生が徳島県内の学校で短期間学ぶことができる「デュアルスクール」。今年度に入り、家族の移住を視野に転入してくるケースが続いた。人口減が進む地方に生じた人の流れを追った。
四国最東端の岬に近い阿南市の椿小学校(児童10人)。ここに大阪市から6月10~28日の日程で3年の梅田想介さん(9)がやってきた。
ある日の国語の授業。3、4年の複式学級の4人は、お薦めの本を披露し合うビブリオバトルをした。
想介さんは「もったいないばあさん」という絵本を選び、「注意されるところがおもしろい」と発表。3人の級友から拍手を受けた。
給食後に取材に応じた想介さんは「自然がいっぱいあるし、友達は優しい。みんな授業中に手を挙げるので、僕も手を挙げるようになった」と笑顔で話した。
実は、椿小で学ぶのは昨年11~12月に次いで2回目だ。
母親(47)によると、最初…