大阪府豊中市立中学校の男子ハンドボール部員5人が丸刈りとなっていた事案を巡り、市教育委員会は4日、顧問の男性教諭(48)が強要していたと認定し、停職3カ月の懲戒処分にしたことを明らかにした。
市教委によると、顧問は2021年1~6月に3回、ハンドボール部の活動中に、部員の生活態度に問題があるとして「こういうときは先輩たちは丸刈りにしてきた」などと話した。問題があったとする学年の部員は12人いたが、1回目でこのうち11人、2回目は12人全員、3回目は5人が丸刈りになったという。
市教委は今年4月、報道機関の問い合わせで事案を把握。顧問や生徒、保護者などに聞き取り調査し、顧問が連帯責任として丸刈りを強要していたと認定した。顧問は「強制はしておらず、丸刈りという言葉も使っていない」と話しているという。
あわせて、同部の外部コーチを務めていた市立小学校の女性指導教諭(51)について、LINEで部員を精神的に追い込んだなどとして、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にした。
市教委の長坂吉忠事務局長は「つらい思いをされた生徒、保護者におわび申し上げます」と話した。(田中祐也)