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気温が30度を超えるなか、長袖をまくりあげて歩く生徒たち=7月2日、東京都台東区
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 暑くても長袖を脱がない子どもたちについて意見を募ると、多様な声や提案が寄せられました。大人の責任、夏に長袖はダメじゃない――。どう向き合っていけばよいのでしょうか。

「本人の意思尊重」に違和感

 最近、長袖をおしゃれだと考え、夏でも着ている子が多い。静岡県の中学校に勤める40代の養護教諭は、そう感じている。教室は冷房で涼しいが廊下は暑いため、体温調節で着る子も少なくない。

 一方で、気になる子たちには共通点があるという。「頭痛や腹痛などでよく保健室を訪れる不定愁訴の子たちは、長袖ジャージー、マスク、前髪長めの三つがそろっている子が多い。人数は年々増えており、何かを隠そうとしている感じがする」

 じっくり話を聞くと、家庭に居場所がなかったり、友人とうまくいっていなかったり。相談の8割は精神的なものだという。そういう子たちは体育や部活など運動時でも、汗をダラダラかいているのに長袖を脱がない。

 教員や保護者の中には、「マスクを外せない子、長袖を脱げない子もいるから仕方がない」「本人の意思を尊重しよう」という人が以前より増えた気がする。だが、養護教諭はそれに違和感を覚えるという。

 「多様性への配慮という言葉…

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