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22日、米連邦議会下院の公聴会に出席した大統領警護隊のチートル長官=AP

 米大統領警護隊(シークレットサービス)のチートル長官は22日、米議会での証言で、トランプ前大統領が銃撃された事件の警備は「ここ数十年で最も重大な失敗」だったと認めた。共和・民主両党議員から辞職を求める声が上がり、米メディアは23日、チートル氏が辞任したと一斉に報じた。

  • トランプ前大統領銃撃事件 判明している情報

 下院監視・説明責任委員会でチートル氏は「2~5回、不審な人物について(警護隊に)何らかの連絡があった」と語り、トーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)を警護隊が不審者として事前に把握していたことを認めた。ただ、発砲直前まで容疑者は「不審」であって「脅威」とはみていなかったという認識も示した。

 容疑者は単独犯とみられ、選挙集会の参加者1人が死亡、2人が負傷した。連邦捜査局(FBI)が事件の詳しい経緯や動機を調べている。米メディアは、事件の少なくとも1時間前には不審な様子の容疑者を警備側が把握していたと報道。銃撃直前にも、複数の集会参加者が建物の屋上で銃を持った容疑者を見たと証言しており、警備の甘さが問われている。

 チートル氏は、容疑者が事件…

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