立山良司・防衛大学校名誉教授
24日に米議会で演説したイスラエルのネタニヤフ首相は、パレスチナ自治区ガザでの「完全勝利」をめざすと述べました。バイデン大統領にもトランプ前大統領にも感謝の言葉を述べるなど、大統領選を見据えたような発言もみられました。中東情勢に詳しい防衛大学校名誉教授の立山良司氏は「バイデン氏が撤退したことで、どっちつかずの内容になった」と指摘します。
- 「完全勝利」誓い軍事作戦継続に意欲 ネタニヤフ氏が米議会で演説
バイデン氏とトランプ氏双方に謝意を示した点が印象的だった。もともと、共和党が主導してネタニヤフ氏を招待した。そのころ、大統領選は「バイデン氏対トランプ氏」の構図だった。
ところが演説前にバイデン氏が撤退し、ハリス副大統領を後継指名したことで、状況が変わった。「ハリス氏対トランプ氏」の構図では、どちらが勝つか見通せず、結果的にどっちつかずの内容になったと感じる。
「正義VS悪」の主張、ガザの悲惨さをぼかす狙い
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