コメの産地で暑さに強い「高温耐性品種」の生産が拡大している。コメが成熟する夏の高温は、品質にも大きな影響を及ぼす。近年、夏の暑さが激しさを増す中、高温耐性品種は、品質が落ちにくいとして存在感が高まりつつある。
新潟県によると、同県で開発した高温耐性品種「新之助」の作付面積は今年、5300ヘクタールと、昨年より2割増えたという。手間暇がかかる品種だが、猛暑だった昨年でも1等米比率が94.7%(昨年12月31日現在)となり、農協が作付けを勧めている。
県は昨年12月にまとめた今後のコメ作りの報告書で、夏の高温対策に本腰を入れると訴えた。具体策として、コシヒカリを中心にしながらも、新之助などの高温耐性品種への転換も盛り込んだ。また、作付け時期をずらしてリスクを分散させることや、夏に肥料を十分に与えることなどを勧めている。
農業・食品産業技術総合研究…