パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルをめぐり、国連人権理事会は5日、ガザでの人権侵害を防ぐため、各国にイスラエルへの兵器の輸出や提供をやめるよう求める決議案を賛成多数で採択した。
決議に法的拘束力はないが、昨年10月にイスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突が始まって以降、同理事会がこの問題で決議を採択するのは初めて。
理事会を構成する47カ国のうち、28カ国が賛成した。西側諸国では、イスラエルを支援する米国やドイツが反対。日本やフランスは棄権し、立場が割れた。
決議は、パレスチナでの戦争犯罪や人道に対する罪の可能性を含む深刻な人権侵害の報告をめぐってイスラエルに「重大な懸念」を表明した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)にパレスチナで起きた人権侵害を記録して責任を追及するために、専門家らを派遣することを要請した。(宋光祐)