小林製薬が機能性表示食品として届け出ていた8製品について、安全性を再検証するよう求めていた消費者庁は5日、小林製薬から同日付で回答があったと明かした。安全だとした過去の届け出の根拠に反する情報はないとしながらも、因果関係が否定できない健康被害が起こっていることから、安全に摂取できるとは言えないという内容だった。
同社は原料の紅麴(こうじ)や機能性関与成分の米紅麴ポリケチドについては「有害事象や健康に影響を及ぼす可能性を示唆する報告は認められず、安全であるという過去の届け出の根拠を否定するものではない」とした。だが、「一部の製品で因果関係が否定できない健康被害の報告が複数確認されたため、厚生労働省が原因追及を行っている中、自社で製造した紅麴および米紅麴ポリケチドについて安全に摂取できるとは評価できない」と回答した。
消費者庁は、小林製薬が3月に健康被害を公表したことを受け、同社と、8製品と同じ成分を使っていた福岡市の事業者ZERO PLUSに対して、再検証と報告を求めていた。ZERO PLUSからも4月5日付で回答があり、小林製薬とほぼ同様の内容だった。
小林製品の8製品は3月26日までに、ZERO PLUSの1製品は同27日までに届け出が撤回されている。(寺田実穂子、大村美香)