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演奏する末吉中=2024年7月31日、鹿児島市の川商ホール、加治隼人撮影
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 第69回鹿児島県吹奏楽コンクール(県吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)は31日、中学生A部門のすべての審査を終えた。和田、武岡、武の3団体が、九州吹奏楽コンクールに出場する県代表に決まった。

 この日の演奏団体では、ほかに亀津も金賞を受賞した。同部門は29日から3日間にわたって開かれ、それぞれの日で選ばれた県代表候補計9団体の中から、県代表が絞り込まれた。

この春で吹奏楽部を去った顧問の先生の思いを受け継ぎ、部員たちは新たな顧問とともに曲作りに挑みました。その軌跡を追いました。

元プロ奏者の顧問の後任は社会の先生 

 慣れない手つきの指揮とともに、曽於市立末吉中の課題曲のマーチは軽やかにスタートを切った。

 タイミングや音程がきれいにそろった一音目。部長でトランペットの森岡ほのかさん(3年)は心の中で「やった」と喜び、指揮を続ける顧問の竹下岳先生(34)も笑顔をこぼした。

 課題曲が終わると、前の顧問が託してくれた自由曲「グラティアス・カンターレ」の演奏に移る。幸先の良い幕開けだった。

 末吉は、金銀銅の三段階評価のうち銀賞続きだったが、昨夏は久々に金賞を受賞した。

 このときの部を率いたのは、鍋西俊一先生(55)。教員になる前はプロのホルン奏者で、森岡さんらが1年生の頃から顧問をしていた。

 「(音程が)高い」「違う、低い。もう一回」。元プロの指導は容赦がなく、森岡さんも「最初は怖かった」。合奏練習を終えた先輩たちはよく泣いていた。

 2年生になった森岡さんは…

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