日経平均株価が急落した。下げ幅は1987年以来、過去2番目の大きさだ。米国株の大幅下落が波及し、成長株だった半導体業界の先行きにも暗雲が漂う。これに急速な円高が加わり、市場は「パニック売り」の様相となった。
きっかけは米国の経済指標だった。1日に発表された先週分の新規失業保険申請件数は、約1年ぶりの高水準となった。今年に入り件数は増加傾向で、雇用環境は少しずつ悪化している。その後、発表された製造業の景況感を示す統計は市場予想を大きく下回った。「悪いニュース」が重なり、米景気の先行き不安が一気に拡大。米国株式市場で主要な株価指数はそろって下落した。
さらに、これまで株高を牽引(けんいん)したハイテク企業への懸念も広がった。1日に米半導体大手インテルが発表した4~6月期決算は市場予想を大きく下回り、2四半期連続の赤字だった。インテルは従業員15%の削減と配当の停止を発表。株価は時間外取引で一時、20%と大幅に下落した。これが他のハイテク企業の業績不安も招いた。
これまでの米株式市場は、経…