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阪神甲子園球場=2023年8月6日、朝日放送テレビヘリから、相場郁朗撮影
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 全国の硬式野球部のうち3割弱が、5年後の夏の地方大会に単独チームで出場できるか見通せずにいる。そんな調査結果が、朝日新聞社のアンケートで明らかになった。

  • 甲子園経験校でも厳しい単独出場 約半数が「5年後は難しい」県も

 アンケートは全国の高校野球連盟に加盟する約3800校を対象に4~6月にかけて実施し、全国47都道府県の3239チーム(連合チームでの回答も含む)が回答した。

 「現状から、5年後に単独チームとして地方大会に出場できる見込みはありますか」という質問について、アンケートに回答したチームの28・7%(930チーム)が「いいえ」を選んだ。

 アンケートでは、「5年前と比べて部員数はどう推移していますか」という質問をしたところ、回答したチームの半分以上にあたる52・2%が「減った」を選んだ。「増えた」は16・9%だった。47都道府県全てで「減った」が「増えた」を上回った。

 連合チームは、1997年から統廃合に伴い部員が不足する学校を対象に結成が認められた。2000年には、単独での廃校で部員不足の学校が他校から選手を受け入れられるように適用範囲が拡大された。

 12年からは部員が8人以下の学校なら統廃合を伴わなくても結成できるようにさらに条件が緩和された。

 今夏の第106回大会の地方大会では、参加校の10・8%にあたる403校が連合チームを組んだ。これまで夏の甲子園大会に出場したチームはない。

 アンケートの結果について、日本高野連の井本亘・事務局長は「今後も連合チームが増えることを予想しています。『高校野球200年構想』を進め、都道府県高野連と一緒に高校野球の普及・振興を後押ししていきたいと思っています」とコメントしている。(岡田健、黒田陸離)

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