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 150キロ前後の豪速球が武器の好投手や、低反発バットをものともしない強打者。100周年を迎えた甲子園に集まった注目選手たちを紹介する。

 今春の選抜大会で実力を発揮した投手が、さらにレベルアップして帰ってきた。

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 筆頭は報徳学園(兵庫)の最速151キロ右腕、今朝丸裕喜だ。

 兵庫大会では修正能力の高さが際立った。決勝は立ち上がりに球が浮いたが、四回以降は二塁さえ踏ませなかった。1試合あたりの与四死球が1.01個の制球力に加え、スタミナも十分にある。

 選抜8強だった青森山田の関浩一郎は、力を増した150キロ超の直球が手元で動き、とらえづらい。

 広陵(広島)で1年生からエースナンバーを背負ってきた高尾響は、4季連続の甲子園。豊富な経験がここぞの場面での落ち着きと制球力を支え、広島大会は19回で1失点。この夏は特にカーブの制球力を磨いてきた。

 経験値では北陸(福井)の竹田海士も負けていない。昨年春夏と甲子園で登板。最速149キロの直球に加え、ベース付近で鋭く落ちるフォークも魅力。福井大会では全て救援登板で、1試合あたりの奪三振率は12を超えた。

 スケールの大きい2年生右腕もいる。

 春夏連覇を目指す健大高崎(群馬)・石垣元気は154キロの本格派。全国選手権前にエース佐藤龍月がけがをしたこともあり、背番号「1」をつけるが、実力はひけをとらない。

 大阪桐蔭の2年生・森陽樹は189センチから投げ下ろす直球だけでなくカットボール、スプリットといった変化球も一級品。大阪大会では19回を投げて24奪三振。15奪三振で完投した決勝後には、西谷浩一監督も「自信を持った。これから先、楽しみ」と評価した。

 左腕にも好投手がそろう。特に楽しみなのが、興南(沖縄)の田崎颯士(りゅうと)。2010年に春夏連覇した時の左腕・島袋洋奨コーチの指導もあり、昨年は140キロ前後だった直球が最速149キロに。縦に鋭く落ちるスライダーなどで投球を組み立て直すクレバーさも光る。

 東海大相模(神奈川)の藤田琉生は潜在能力が高い。198センチの長身から最速149キロの直球だけでなく、緩急を自在に操り、神奈川大会は20回と3分の1を5失点に抑えた。

 春夏連続の甲子園となる京都国際の技巧派左腕・中崎琉生は、京都大会4試合で3完投。低めへの制球力が光る。最速144キロの直球に加え、変化球も多彩だ。(大坂尚子)

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