鳥取県立鳥取商業高校のサッカー部員9人が8日、鳥取市福部町のラッキョウ圃場(ほじょう)で植え付けのアルバイトを始めた。生徒に地域貢献の経験を積ませたい学校と人手不足に悩む生産者、双方の思惑が合致。生徒にとっては部の活動費の足しにもなる取り組みだ。
県特産のラッキョウは、種まきに当たる実の植え付けが今が最盛期。しかし企画したJAグループ鳥取によると、機械を使わない手作業で炎天下での重労働であることなどから、求人を出しても労働力の確保に苦慮しているという。
一方で鳥取商高からは、コロナ禍もあって生徒が地域から学んだり課題解決に取り組んだりする機会が減っていると相談があり、今回の連携が実現した。
部員たちは暑くなる前の午前8時から作業を開始。横一列になり、ラッキョウを次々に植え付けていった。松本直也さん(3年)は「足場が良くなくて丁寧に植えるのが大変」と話し、地元の特産品を栽培する農作業の苦労を実感した様子。バイト代は遠征費にも充てる予定で、今月あと4日働くという。(清野貴幸)