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無人開館時には玄関の「スマートロック」を解錠する=2024年7月18日、岐阜県飛驒市宮川町塩屋の飛驒みやがわ考古民俗館、荻野好弘撮影
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 岐阜県飛驒市の山間部にある飛驒みやがわ考古民俗館が今春から「無人開館」している。人手不足に悩むなか、市は設備を遠隔操作し、管理人が不在でも自由に見学ができるようにした。今夏には、所蔵品を国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)のデータベースで公開するための覚書も結び、持続可能な館の運営と活用を模索している。

 飛驒みやがわ考古民俗館は1995年、富山県境に近い旧宮川村に開館した。

 国の重要有形民俗文化財「宮川及び周辺地域の積雪期用具」を含む江戸時代~現代の民俗資料1万6千点、旧石器~縄文時代の石器や土器など考古資料4万点を所蔵する。

 考古学ファンには縄文時代の石棒の展示でも知られる。ただ、飛驒市中心部から車で40分ほどかかり、豪雪に見舞われる冬季は閉鎖される。

貴重な資料 未来に継承するために

 近年の開館日は年間30日程度。市は開館日を増やそうと、昨秋に、職員らが詰めないで見学者を迎える「無人開館」をテスト。今年4月の開館当初から年120日程度の「無人開館」を導入し、春の大型連休や8月半ばなど30日程度を有人で開館することにした。

 無人開館は全国でも珍しい取り組みという。

 市は運転免許証かマイナンバ…

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