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「政治とカネ」を巡る新総裁候補の立ち位置

 堀井学・前衆院議員(52)が29日に政治資金規正法違反(虚偽記載)などの罪で略式起訴され、再び「政治とカネ」の問題が突きつけられた自民党。9月の総裁選を前に対応へのアピール競争が続くが、本気の改革姿勢は見えてこない。自浄能力を発揮して信頼を取り戻せるか、重要な岐路に立っている。

 「ルールを守る自民党に立ち返る。中学生みたいな話だが、それに尽きる。『ばれなければいい』という議員を作ったのは自民党の責任だ」。堀井氏の事件が報じられた28日、石破茂元幹事長(67)=無派閥=は記者団にこう語った。

 派閥の裏金事件によって支持が落ち込んだ自民。再発防止をうたい議員自身の責任強化などを盛り込んだ改正政治資金規正法を成立させたが、政権の信頼回復には至らず岸田文雄首相は総裁選の立候補を断念した。

 新しいリーダーを選ぶ総裁選において、裏金事件に関わった議員をどう扱うかや、国民の不信を買った「政治とカネ」の改革にいかに向き合うかは重要な論点になっている。だが、処分を受けた議員はおろか総裁選に意欲を示す議員の言動も、どこか歯切れが悪い。

 「(裏金事件の)不記載金額…

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