29日のニューヨーク株式市場で、主要企業でつくるダウ工業株平均が2日ぶりに史上最高値を更新した。米国の実質国内総生産(GDP)が上方修正され、米景気の先行きへの懸念が後退。株式が買われた。
ダウの終値は、前日より243.63ドル(0.59%)高い4万1335.05ドルだった。
米商務省が29日朝に発表した4~6月期のGDP(季節調整済み)は年率換算で前期比3.0%増と、速報値の2.8%から上方修正された。個人消費が堅調だった。景気が大きく低迷せずインフレ(物価高)が落ち着く軟着陸への期待が高まり、株高につながった。
一方、前日に四半期決算を発表した米半導体大手エヌビディアの株価はこの日、約6%減と大幅に下落した。業績は市場予想を上回ったが、事前の期待で株価が大きく上昇しており、決算発表後に売られた。(ニューヨーク=真海喬生)